一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―
「ちょっとウサくん!そこは好きな子が不意に近づいてきてドキッとする“近すぎない?”だから!
今の歌い方だと、他の男の子と仲良くしてるのを見て言ってるみたいに聞こえちゃうよっ」
「それから千景くん――……」と、止めていた分の冴の歌唱指導が続く。
千景もユウキも浮かない顔。
南はいつも通りに見えるけど、実際のところはどうなのかしら?
感情が向いている先はあまりに限定的。
でも――今は、そのくらいでもいい。
上辺だけで歌詞をなぞるより、ずっとリアルで胸に刺さるようになった。
(やっぱりリターンが大きいなら、リスクはどんどん取るべきね)
この波紋が、どう広がるのか。
できれば蓮と昊にも波及すると面白いのだけど。
恋を歌うには、恋を知らなくちゃいけない。
アイドルとの矛盾を抱えて、この子達はこの曲でどんな結論を出すのかしら?
さぁ、多くの人の心に刺さるように。
しばらく足掻いてもらいましょうか。