一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―

「違う。利用価値があるのは、日向のネームバリューの方」

SEIKOさんはゆっくりと机に肘をつく。
それから、淡々と話を続ける。

「日向の名前は、アイドルに興味がない層もflying-Hiに取り込むための間口になる。
“美嶋日向の弟”って言う肩書きは、あなたにとって利用価値のあるものなのよ。千景」


“美嶋日向の弟”が、私にとっての武器


私の中にこれっぽちもなかった発想を、すぐに飲み込むことができない。


その肩書きは、これまでの私にとっては重荷だった。


母の関心は根こそぎ兄に向けられ、
周囲も兄ばかり褒め称える。


お兄ちゃんがそばにいると――


私はまるでそこにいないかの様に、強い光に霞んで影になる。

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