一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―

「いつか、日向のダンスレッスンに着いてきたことあるでしょう。
スタジオの廊下でひとりで踊ってたあなたを、偶然見かけたことがあるの」


それには心当たりがある。

お兄ちゃんは昔、スタプロの子役養成レッスンを受けていた。


ハウスキーパーの森田さんがお休みの日は、お母さんと一緒にそれに付き添っていた。

歌やダンスのレッスンはすごく楽しそうで――

誰もいない廊下で、真似をして歌ったり踊ったりしていたことが何度かある。


「小柄で髪も寝癖っぽくて。
あの時のあなたは正直野暮ったかったけど――

夢中で踊ってる姿があまりに楽しそうで、思わず目を奪われた」


握りしめていた手の力がゆっくりと緩んでいく。
思っても見なかった言葉に、ほんの少しまつ毛が震えた。

「声をかけたらあなたは逃げてしまってね。
だから数年経って、日向にあなたの映像を見せられた時驚いた。女の子だってことは予想外だったけど」

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