一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―

「もうやんなーい。人前で台詞言うの、ちょっと気まずいし」


ぴたり。私の手が止まる。


「そんなことないよ!
セリフを声に出して言うのは記憶の定着にもなるし、言い回しの調整にも効果あるし。それから――」

「ちょっとストップ!勢いすごすぎ。
しかもなんでそんなに演技詳しいわけ……」

若干引き気味でツッこんだ蓮が、言葉の途中でハッとする。


“美嶋日向の弟だからか”

ぱかっと口を開けっぱなしにした顔が、そう言っている。


「……」


蓮の表情が静かに変わっていく。

半分腹を括ったような、半分照れているような、そんな顔。

< 218 / 282 >

この作品をシェア

pagetop