一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―
「ええ゛っ!?」
ぐい、と近づいた顔に声がひっくり返る。
近すぎるキス顔が強過ぎて、逃げなくちゃいけないのに思わず釘付けになってしまう。
眼前に落ちる影の色が濃くなっていく。
私に吸い寄せられるみたいに距離をなくし始めた唇に、もうどうしていいかわからなくなってそこから動くことができない。
(どうしよう、このままだと色々やばいっ……!)
力一杯蓮の胸を押してたけど、やっぱりびくともしなくて。
「ち、ちょっと待って!蓮――」
ゴトン!
レッスンスタジオの出入り口の方から、何か重いものが床に落ちる鈍い音がした。
2人してビクッと飛び跳ねて、そっちの方を見る。
フローリングには、スケルトンパープルのウォータボトルが転がっている。
その先を辿ると、使用感があるのに綺麗に手入れされたシューズを履いた足が見えた。
「な、に……してんの……?
お前ら……」
震えて掠れたミドルボイス。より大きく丸くなっている深紫色の瞳。
開き切ったドアには――
ユウキが立っていた。