一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―



「ち、ちょっと、ユウキ!?」

レッスンブースの並ぶ廊下を、ユウキに引っ張られて歩いていく。

声をかけても振り返ってくれなくて、荒っぽい足音に呼応してふわふわと弾むモーヴのマッシュヘアをただ見つめるだけ。


廊下の突き当たり、ほぼ使われていない階段下の踊り場でようやく手が解放される。

ユウキが勢いよくこっちを見た。


「バーカ!」
「えっ」


いきなり悪口言われた……!


ガーンと衝撃が走って、パチパチと瞬きを繰り返す。


ユウキの顔は険しく歪んだまま。

歯を食いしばってるのが、ちょっと苦しそうにも見えた。


「……蓮と何やってたわけ?」

急にトーンダウンしたユウキが、口先だけでそう言った。

「あの、蓮のドラマの練習してて……」

「あんなに距離近い必要ある?」

「え?……えーと、そういうシーンだったから」
「そういうことじゃなくて」


……じゃどういうことなんだろう?

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