一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―
まつ毛がぶつかるほど近いユウキの顔は、ものすごく怒っている。
思い当たる理由もなくて、気まずいから目を逸らしたいんだけど……
ずっと私を射止め続ける視線の温度が高くて、逸らせない。
きゅうっと締まる胸の痛みが、切なくて無意識に眉が寄った。
――ユウキの背中越し。
それを南の目が捉える。
理由はわからない。
さっきまで千景が狼狽するのを面白おかしく見れていたのに。
急に笑えなくなって、反射的に体が動いた。
――……
Bメロ前最後のフレーズは、全員横並びに戻ってのユニゾン。
自分で反転してポジションに戻ればいいだけ。
なのに歌い出す瞬間、南が私とユウキの間に割り込む。
私の肩は抱いて、ユウキの肩はぐいっと押して私たちを引き離した。
「その距離感 期待しちゃうじゃん」
歌うのも忘れて、私とユウキは南を見上げて固まる。
歌も振りも忘れないけどギョッとしてる蓮。
我関せずで無風スイッチを入れて歌う昊。
ポジションまで無視した南の暴挙に、冴さんとRyoさんが唖然としている。