一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―
騒然とする雰囲気の中、原因の南はいつもの明るい笑顔。
目だけは――チラッと牽制するようにユウキを見下ろした。
「その距離感 期待しちゃうじゃん」
一瞬だけ、ぎゅっと肩を抱く手に力が入って、南の半身に収まる。
その感触と温度に思考がパンクしそうになったのに、すぐそこで火花が散ってぞくりと背筋が凍った。
何が何やらわからないうちに、南はしれっと本来のポジションに戻っていく。
それを追いかけるように、ユウキも南の隣――
正しいポジションにつく。
ポップなメロディが流れ続けているのに、2人がいる左側ポジションだけバッチバチ。
レスバでもしてるかのように、お互いだけに視線を送り合いながらパフォーマンスし続けている。
(なんで南までバチバチしだしたわけ……?)
振りの合間にこっちに振り返った、蓮の困惑した目が言っている。
(わからないよ……)
私も目と小さな首振りで返事をした。
そんな混沌とした空気のまま、曲だけが甘く軽やかに流れていく。