一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―
#30 “美嶋千景”を演じるってこと
地獄のような炭酸暴発レッスンから、早2週間。
夏の暑さと湿度はさらに増して、6月も折り返しに差し掛かろうとしていた。
さて、私は今事務所の会議室の一室にいる。
机を避けて作ったスペース。
台本と散らばるペン。
目の前には蓮。
仕事前の1時間を、また頼まれて蓮の演技練習にあてているというわけだ。
なぜこんなところでと言えば、レッスンスタジオは避けようってなったから。
よくわからない誤解をまた産むのは、困るもんね。
「“ついてこないで!”」
「“いいじゃん、付き合ってるんだから”」
「“付き合ってないっ!”」
狭いスペースをぐるぐる回って、蓮に追いかけ回される。
これは2話のワンシーン。
颯斗がまりんにちょっかいをかけて、反応を面白がっている場面だ。