一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―

――――
――……

「じゃ、Aメロの千景くんのパートから」

ブース内にディレクターさんからの指示が飛んできて、一つ頷く。

ブースの外では、スタッフさんだけでなくユウキや南、蓮、昊も私の様子をじっと見ている。

(“俺”は今から、見てる人みんなに恋をさせる)

心の中で、自分に暗示をかけてブレスする。

瞬間、眉尻を垂らして弱り切った表情を作った。


「平気なフリ してるけど」


ちょっと強めに入れた歌い出しを、尻すぼみにしていく。

初恋に戸惑って、強がって、でも弱くなる。
そんな美嶋千景の演技だ。

「……っ、」

ガタ、と椅子に座っていた南が立ち上がりかける。

隅の方で遠目に見ていたユウキも、息を呑んで少し前のめりになった。

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