一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―

『それでは最初の曲!聴いてくださいっ――』


タブレットからは、大げさなくらいの明るい声がずっと聞こえている。
それを流しっぱなしにしたまま、神妙な面持ちの宇都さんが話し始めた。


「ユウキさんは半年ほど前まで、地下アイドルグループ“LinKAge”のメンバーとして活動していたんです」


思ったより最近で驚いた。
言われてみれば、映像の中のユウキの面立ちは今と何も変わっていない。


タブレットの中で元気いっぱい歌って踊るユウキの姿を、改めてじっくりと見る。


何度も見てきた、余韻を置いていく指先までしなやかなダンススタイル。目の前の観客を惹きつける表情に視線。

カラフルな照明の中、真ん中で踊るユウキは誰よりも輝いている。


(――というか、他の人に目がいかない?)


ユウキだけが知ってる人だからかな?
でも、なんか……ユウキだけ浮いてる?


「……バランス悪い。ウサ以外お粗末」

不快そうに顔を顰めた昊が、ズバッと切り込む。
蓮が気まずそうに苦笑いした。

「言っちゃ悪いかと黙ってたことをー……
……てか、ウサちゃん他の子のミスめっちゃフォローしてない?あっほら今も!ぶつかりそうなのさりげなく避けてる」


気のせいじゃなかった。


なんでユウキが浮いて見えるのか。
それは、ユウキのパフォーマンスが飛び抜けて洗練されてるから。


そして、ユウキだけが真剣なように見えるから。

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