俺様辣腕社長の甘い執愛~マッチングアプリなんて信じません!~
 ベッドの上で跳ね起きた結衣は、額に薄く汗を浮かべていた。部屋には、ピピッ、ピピッ、とスマホのアラーム音が鳴り響く。
(夢?)
 アラームを止め、ため息をつく。スマホの画面に、ぽんと通知が浮かんでいた。
【おはよう、結衣ちゃん!? いい夢見られたかな? 今日は1日がんばれるように、浩斗さんに「おはよう」ってメッセージを送ってみよう!】
 画面には、天使の羽と?マークのついた弓矢を持った、シェアラの可愛らしいイメージキャラ──その名も「エンちゃん」がニコニコと笑っている。
「だれが送るか!」
 結衣は即座に画面をバシッとオフにする。
「あー、会社行きたくない……」
 天井を見上げて、ため息を吐いた。
 
 会社に到着した結衣は、もくもくと仕事をした。
 こういうときは、何かに打ち込んだ方が雑念が取り払われて平静になれる。
(よし、この調子で今日一日乗り切れば──)
 コーヒーカップに手を伸ばしたその時──
「ねえ、さっきエレベーターで榊原社長と一緒になっちゃった!」
「えー! いいなー」
「今日もかっこよかったよねー!」
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