俺様辣腕社長の甘い執愛~マッチングアプリなんて信じません!~
きゃっきゃと話しながら通り過ぎていく女子社員たちの会話が耳に入る。
思わず手に力が入り、コップががしゃんと倒れた。
「あっ!」
結衣のスカートにお茶がかかる。
「ちょっと、結衣! 大丈夫!?」
隣に座る夏希が慌ててタオルを差し出してくれた。
「ありがとう。私、お手洗いで拭いてくるわ」
結衣はお礼を言うと、席を立ちあがった。
洗面所で濡らしたタオルで服を押さえる。
(よし、シミにはならなそう)
ホッとしたそのとき、背後のドアが開く気配がした。
「すみません。すぐどきます──」
言いながら振り返った結衣は表情を強張らせる。
そこには、あの日智紀と睦み合っていた寝取り後輩──玲奈がいたのだ。目を逸らしてお手洗いから出ようとしたそのとき、「先輩っ!」と呼びかける声がした。
明るい声に背筋がこわばる。
「先日は本当、びっくりしました」
「……う、うん」
引きつりそうになりながらも、結衣は振り返る。
(びっくりしたのはこっちだし)
毒を吐きそうになるのを、必死にこらえた。
「智紀から、別れ話がうまく伝わってなかったみたいで……。私、悪いことしてないですよね?」
思わず手に力が入り、コップががしゃんと倒れた。
「あっ!」
結衣のスカートにお茶がかかる。
「ちょっと、結衣! 大丈夫!?」
隣に座る夏希が慌ててタオルを差し出してくれた。
「ありがとう。私、お手洗いで拭いてくるわ」
結衣はお礼を言うと、席を立ちあがった。
洗面所で濡らしたタオルで服を押さえる。
(よし、シミにはならなそう)
ホッとしたそのとき、背後のドアが開く気配がした。
「すみません。すぐどきます──」
言いながら振り返った結衣は表情を強張らせる。
そこには、あの日智紀と睦み合っていた寝取り後輩──玲奈がいたのだ。目を逸らしてお手洗いから出ようとしたそのとき、「先輩っ!」と呼びかける声がした。
明るい声に背筋がこわばる。
「先日は本当、びっくりしました」
「……う、うん」
引きつりそうになりながらも、結衣は振り返る。
(びっくりしたのはこっちだし)
毒を吐きそうになるのを、必死にこらえた。
「智紀から、別れ話がうまく伝わってなかったみたいで……。私、悪いことしてないですよね?」