俺様辣腕社長の甘い執愛~マッチングアプリなんて信じません!~
 挨拶を返した成瀬は、見定めるような目でジロジロと結衣を見る。

「一応言っておくけど、独身だからって間違っても社長に言い寄ったりしないようにね」
「もちろんです」

 結衣は笑顔で返す。
 言い寄るわけがない。俺様男は嫌いなのだ。

(それにしても、なんか前途多難そう…)

 結衣はこれからの会社生活のことを思って、不安を覚えたのだった。


 その後、結衣は田中から仕事の引継ぎを受けた。

「秘書って言うと役員のスケジュール管理だけしていればいいと勘違いしている人もいるけど、スケジュールを含めて業務遂行をサポートするのが役目なの」
「業務遂行をサポート?」
「そう。社長にしかできない業務に集中してもらえるように 周辺業務を補佐するってこと。例えば、スケジュール管理、メールチェック、電話対応、資料準備、各種手配などよ」
「なるほど」

 華やかなイメージしかない秘書業務は、思ったより奥深いようだ。

「明日は、朝から成瀬さんと一緒に社長の同行よろしくね」
「はい!」

 結衣はしっかりと頷いた。

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