お試し婚のはずが、いつの間にか溺愛されています!~二度も婚約破棄された外科医は受付事務員に愛を捧ぐ~
城高山家にお邪魔する直前のこと。
玄関の前に立った瞬間、私は小さく息を整えた。
隣に立つ城高山先生の手が、そっと私の背中をさすってくれた。
「大丈夫、俺もいる」
「……そうですね」
その一言で、少しだけ心が落ち着いた。
門構えがあるご立派なお宅で、それを見ただけでも緊張している。
いざ、玄関のチャイムを鳴らす。
扉を開けて迎えてくれたのは、穏やかな笑顔の義母だった。
「いらっしゃい、勝浦さん。どうぞ、お入りになって」
「お邪魔いたします……!」
城高山先生は実母を幼い頃に亡くしたらしい。
その後、再婚して義理の母になったのが晴美さん。柔らかい物腰で、話しやすそう。
「は、初めまして。勝浦小春と申します……!」
「私は晴美と申します。よろしくね」
頭を下げると、義母はほっとしたように微笑む。
「とても可愛らしくて素敵な方ね。安心したわ」
胸を撫で下ろした、その時。
「あ、もう来てたの?」
奥から、明るい声が響いた。
現れたのは、彼のお姉さんだった。
にこやかな笑顔を浮かべているけれど、その目は私をじっと観察している。
「病院で見かけたこともあるかと思うけど、私は姉の真希です」
「はい、存じ上げております。私は勝浦小春と申します。お会いできて光栄です」
そう答えると、お姉さんは満足そうに微笑んだ。
「へぇ……思ったより、普通の方なのね」
一瞬、言葉に詰まる。
「派手じゃないし、地味ってわけでもないし。まぁ、いいんじゃない? 壱知は堅実な人が好みだったものね」
笑顔のまま、さらりと放たれる言葉。
胸の奥に、細い棘が刺さった気がした。
褒めてる、のかな? それとも貶してる?
その瞬間、彼が一歩、私の前に出た。
「真希ちゃん」
「なに?」
「俺は、彼女が好きなんだ。容姿とか学歴とか関係ない」
「馬鹿にしたわけじゃないのに、庇うだなんて過保護ね」
お姉さんは肩をすくめて笑う。
玄関の前に立った瞬間、私は小さく息を整えた。
隣に立つ城高山先生の手が、そっと私の背中をさすってくれた。
「大丈夫、俺もいる」
「……そうですね」
その一言で、少しだけ心が落ち着いた。
門構えがあるご立派なお宅で、それを見ただけでも緊張している。
いざ、玄関のチャイムを鳴らす。
扉を開けて迎えてくれたのは、穏やかな笑顔の義母だった。
「いらっしゃい、勝浦さん。どうぞ、お入りになって」
「お邪魔いたします……!」
城高山先生は実母を幼い頃に亡くしたらしい。
その後、再婚して義理の母になったのが晴美さん。柔らかい物腰で、話しやすそう。
「は、初めまして。勝浦小春と申します……!」
「私は晴美と申します。よろしくね」
頭を下げると、義母はほっとしたように微笑む。
「とても可愛らしくて素敵な方ね。安心したわ」
胸を撫で下ろした、その時。
「あ、もう来てたの?」
奥から、明るい声が響いた。
現れたのは、彼のお姉さんだった。
にこやかな笑顔を浮かべているけれど、その目は私をじっと観察している。
「病院で見かけたこともあるかと思うけど、私は姉の真希です」
「はい、存じ上げております。私は勝浦小春と申します。お会いできて光栄です」
そう答えると、お姉さんは満足そうに微笑んだ。
「へぇ……思ったより、普通の方なのね」
一瞬、言葉に詰まる。
「派手じゃないし、地味ってわけでもないし。まぁ、いいんじゃない? 壱知は堅実な人が好みだったものね」
笑顔のまま、さらりと放たれる言葉。
胸の奥に、細い棘が刺さった気がした。
褒めてる、のかな? それとも貶してる?
その瞬間、彼が一歩、私の前に出た。
「真希ちゃん」
「なに?」
「俺は、彼女が好きなんだ。容姿とか学歴とか関係ない」
「馬鹿にしたわけじゃないのに、庇うだなんて過保護ね」
お姉さんは肩をすくめて笑う。