御曹司の契約妻が本物の妻として愛されるまで
もしかしたら高級なものだったのかもしれない。だから、早く返してほしかったのかも。
すぐさま鞄の中をあさり、袋に入れたハンカチを取り出す。
ありがとうございましたとお礼も添えて彼に差し出したら、プッと吹き出された。
「別にそのままでよかったのに」
「えっ……」
「あなたにあげたつもりだったので」
「でも……」
まさか返ってくるとは思わなかった、と彼が笑う。
そうか、普通の人はハンカチぐらい他人に渡せてしまうのか。むしろ、こうして返すことのほうが無礼だったかもしれないと反省していると、彼がハンカチを受け取った。
「ありがとうございます。受け取ります」
「はい……」
ひとしきり笑って、彼がハンカチをポケットにしまう。
店主は私たちの前にやってくると、コースターとナッツが入った小皿を置いた。
「あの、私、今日はお酒、大丈夫です!」
「そうなのかい? 気にせずともコイツが奢るよ」
「そうそう。まぁ、嫌なら無理には勧めませんけど」
二人から、どうする? という視線を向けられて、結局この前と同じものを頼んでしまう。
店主は手際よく二人分のカクテルを用意すると、この前と同じようにキャンドルを置いた。
すぐさま鞄の中をあさり、袋に入れたハンカチを取り出す。
ありがとうございましたとお礼も添えて彼に差し出したら、プッと吹き出された。
「別にそのままでよかったのに」
「えっ……」
「あなたにあげたつもりだったので」
「でも……」
まさか返ってくるとは思わなかった、と彼が笑う。
そうか、普通の人はハンカチぐらい他人に渡せてしまうのか。むしろ、こうして返すことのほうが無礼だったかもしれないと反省していると、彼がハンカチを受け取った。
「ありがとうございます。受け取ります」
「はい……」
ひとしきり笑って、彼がハンカチをポケットにしまう。
店主は私たちの前にやってくると、コースターとナッツが入った小皿を置いた。
「あの、私、今日はお酒、大丈夫です!」
「そうなのかい? 気にせずともコイツが奢るよ」
「そうそう。まぁ、嫌なら無理には勧めませんけど」
二人から、どうする? という視線を向けられて、結局この前と同じものを頼んでしまう。
店主は手際よく二人分のカクテルを用意すると、この前と同じようにキャンドルを置いた。