電話越しで恋をした副社長から、突然プロポーズされました

その日の夜は、副社長が宿泊しているホテルで食事をした。
副社長は明日の昼の便で東京に戻るらしい。
部屋に入ると、シングルルームだった。
しかし、ベッドはダブルベッドで二人でも宿泊できる。
ソファや、テーブルセットがあり落ち着ける空間だった。
「明菜って呼んでもいい?」
「もちろんです」
「じゃあ、俺のことは翔太って呼んでくれる?」
翔太という名前だということは知っていたけれど、イメージ通りでぴったりだ。
ただ急に下の名前で呼ばなければいけないのは抵抗がある。口を魚のようにパクパクさせていると副社長を楽しそうに笑う。
しかも敬語から少し言葉を崩しているし『僕』から『俺』に一人称の言い方が変わり、距離が近づいた気がする。
そして、私の座っているソファの横に腰を下ろした。
ゆっくり手を私の腰に巻きつけてくる。体が密着して落ち着かない。
「もし嫌じゃなかったら宿泊していかないか?」
「え?」
「明菜と離れたくないなと思ってしまって……」
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