電話越しで恋をした副社長から、突然プロポーズされました
翔太さんと一緒にいてすごく楽しいし大きな喧嘩はしたことはないけれど、展開が早かったので少しだけ不安になってしまう。
でも――彼とならこれからの人生を支え合って生きていけるのではないか。断る理由なんて何もない。
「こんな私でよければ、よろしくお願いします」
「ありがとう。安心した」
翔太さんは瞳に涙を浮かべながら私のことを優しく抱きしめる。
そして左手の薬指にキラキラと輝くダイヤモンドの指輪をはめてくれたのだ。
人生の中でプロポーズされて婚約するなんて日が来るとは思わなかった。
私たちは誓いのキスをする。
先ほどまで甘いお酒を飲んでいたせいかわからないけれど、この口づけはとても甘く感じた。
彼は私のことを思いっきり抱きしめてくる。大好きな人ともっとくっつきたい。
こんな感情には今までなったことがなかった。
翔太さんは私にいろんな感情を与えてくれる。
「明菜がほしい……」
熱い眼差しを向けられ、体にチリチリと火がつくような感じがした。
そんなに必死でお願いされたら、断ることなんてできない。
むしろこのまま進んでほしい。
「私も……もっとくっつきたいです」
朝まで幸せな時間を過ごした。
朝になった。
夢のような時間だったなと私は浸っていた。
朝食を終えると、空港まで一緒に行く。
行き先は東京と札幌で別々だけど、婚約というもので心がさらにつながったような気がする。
空港までのタクシーの中でも手をぎゅっと握ってくれていたし、またしばらく会えない日が続いてしまうけど寂しくない。
大丈夫だと自分の中で言い聞かせていた。
私の両親にも恋人がいるということを伝えよう。
恋人なんてできたことがなかったから、報告をしたら両親はきっと驚くだろうなぁ。