電話越しで恋をした副社長から、突然プロポーズされました
私と翔太さんが交際していることはトップシークレットなので、周りの人はまさか婚約しているなんて知らないはずだ。
朝礼が終わると総務部長は私を副社長に紹介しに行ってくれることになった。
「副社長とお仕事をされていると思いますが、そんなにお会いしたことがないですし、まずは紹介させてもらえますね」
「よろしくお願いします」
立ち上がって総務部長の後ろについていく。職場では社員と副社長という関係だ。
失礼のない対応をしなければと心掛けながら歩いていた。
副社長室の目の前に立つと心臓の鼓動が加速する。会社の中で偉い人の部屋に行くなんていう経験がない。
北海道では役職者たちと同じ部屋でほのぼのと働いているので身が引き締まるような思いがした。
扉をノックすると中から声が聞こえてきた。
扉を開くと副社長室に入る前に秘書が待機している部屋があるのだ。そこにいる女性が対応してくれる。
「北海道支社から働きに来てくれている湯元さんを紹介したいのですが、副社長はいらっしゃいますか?」
「少々お待ちください。私は秘書の中田と申します。よろしくお願いいたします」
パンツスーツを着ていて髪の毛をキレイに結い上げ知的そうな瞳をしていた。
「よろしくお願いします」