電話越しで恋をした副社長から、突然プロポーズされました
いつもそばにいる秘書の中田美奈子さんが素敵で胸のあたりがざわざわしていた。
翔太さんと対等に仕事の話をしながら歩いている姿を何度も目にして、仕事ができるキャリアウーマンっていう感じで憧れていた。
きっと努力を重ねてあのように仕事ができているのだろう。
努力は人を裏切らないものだと思いつつも、彼の隣を歩くのは、このような人のほうがいいのではないかとの考えが脳裏をよぎっていく。
羨まし合っていても何も変わらない。
私も私なりに成長していきたいし、翔太さんの隣を歩いても恥ずかしくない人間にならなければ。
中田さんへの憧れと同時に自分はこれからどこを目指していけばいいのだろうと考えてしまう。
比べたいわけじゃない。
ただ――この場所で、私はどう在りたいのか。
社会人経験の少ない私が仕事を辞めて、入籍しても……翔太さんに迷惑をかけてしまわないか。
副社長と新入社員。
本当にこれでいいのかと自問自答する時間が多くなっていた。