電話越しで恋をした副社長から、突然プロポーズされました

   *

私は北海道に戻ってきて、事務所の仕事を頑張っていた。
今日はクリスマスイブだ。
だけど、翔太さんもかなり忙しいらしく、メッセージでしかやり取りできていない。
会えなくて寂しいけど、心はつながっているので大丈夫。
来年からは毎年一緒にクリスマスを過ごすことができる。
だから寂しくない。
仕事が終わったらショートケーキを買ってクリスマス気分を味わおう。
仕事が終わってコンビニでケーキを買った。
一人で食べるにはちょっと多すぎたかなと反省しつつ。
テレビをつけてクリスマス番組を見ながらケーキをつまんでいる。
「甘くて美味しい!」
テンションを上げて食べていたけど、無性に翔太さんの声が聞きたくなった。
電話をしようかなと思ったけど、忙しかったら申し訳ない。
スマホを握りしめたがテーブルに戻した。
するとチャイムが鳴った。
画面を確認すると翔太さんが映っている。
オートロックを解除し、私は玄関に走った。
エレベーターで上がってきた彼がチャイムを鳴らすと私はすぐに扉を開いた。
「翔太さん! 会いに来てくれたんですね」
「会いたくて我慢できなかった。だからここ数日仕事を詰め込んできて、電話できなくてごめん」
長い腕で私のことを抱きしめてくれる。
もう彼に会えただけで最大限のクリスマスプレゼントだと思った。
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