【完結】美容系開業医とワンナイト後結婚したら、溺愛されました!


「……私、昨日の朝、最悪な目覚めでした」
「最悪な?」

 美雨はポツポツと中学の夢を見たことを話す。ただ、最悪なだけではなく、ほのかに芽生えた恋心のことも、包み隠さずに伝えてしまった。

 だって今、目の前にいる人物とまた会えるとはわからない。

 中学のときに伝えられなかったから、きっと大人になった今でもこうして夢に出てくるんだ、と思うと口が勝手に動いていたのだ。

「……ごめんなさい、こんなことを言われても、困りますよね。ただ、伝えたかったんです。先輩のおかげであの日の私は救われました。あなたにほのかな恋心を抱けたのにも、安心しました」
「安心?」

 くるくるとフォークにパスタを巻きつけていた手を止め、美雨はじっと一希を見据える。

「私、誰かを好きになれるんだって」
「……そっか」

 それだけ言うと、ふたりは黙々と食べ始めた。ナポリタンはトマトの酸味が感じられるさっぱりとした味付けで、タバスコをかけてもおいしいし、新鮮なサラダもコンソメスープも丁寧に作られていて、美雨は味わって食べていた。

 一希もホイップのタワーを崩さないように食べていたが、どんどんと傾いてしまい、「あ……」と残念そうに声をもらした。
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