【完結】美容系開業医とワンナイト後結婚したら、溺愛されました!
答えは一瞬で出た。妹の愛奈のために諦めたことが多々ある。
「……もしも私にやりたいことができたとして」
美雨は視線をテーブルに落として、ぽつりと小声をこぼす。
「お金がたくさんかかるものだったら、どうするの」
自分のことを気にかけてくれるのは嬉しい。だが、美雨は今のままでも充分すぎるくらい、好きなことをしていた。
広い家の掃除だって苦ではない。
換気をしたり、いい香りのルームフレグランスを置いたり、モデルルームのようだったインテリアは、美雨の好みの部屋へと変わっていった。
一希から『好きにしていい、任せる』と許可を得ていたし、美雨自身もインテリアが自分の好みになっていくのは楽しく、こだわりもできた。
「構わないよ。……それに、美雨がそんなに金がかかることをするとは思わない」
「えっ? どうして?」
「美雨が無駄遣いしているところを見ていないから。もっと自分のために使っていいんだよ? エステに通うとか、月に一度美容院に行くとか」
美雨は目を瞬きさせた。まさか、あんなに大金を渡していたのは、自分に使わせるため? と。
「……結構贅沢していると、思っていたんだけどなぁ」
「そう?」
高級スーパーでテレビでしか見たことのない食材を買ったり、キッチン用品を買い足したり、日用品のグレードをほんの少し上げた。
人は贅沢に慣れると戻れないと聞いたことがあるし、貯金はあったほうが心強い。
もちろん、すべて一希と相談して決めたこと。