君と初めましての再会
そこで、彼は警戒されたことに気付いたようで、眉をハの字にしてこれは失礼といわんばかりに答えた。
「わたくし、あの学校で理事長を勤めさせていただいているものなのです」
そういって私たちに、名刺を見せて渡した。
責任ある立場でなれているからか、名刺はスマホケースにたくさんはいっていて、別の枠には彼のものではない名前がいくつも入っていた。
どうやら事実のようだと考え、ここにいても埒が明かないので、彼について行くこととした。
私たちも徒歩できたため、たいした距離はない。
数分歩いて、そこには先程よりも鮮明に写る学校があった。
絶望感でここがどこなのかなんて気にしていなかったのだ。
こんなにも歴史を感じる美しい校舎だと、みんな改めてみて気がついた。
全員校舎を見上げて圧巻していると、理事長さんは頬をポリポリと片手でかきながら、苦笑いを浮かべていた。