君と初めましての再会
4章 抱き締める

19話 残されたもの

今日は舞踏会の日で、俺は何故かパーティースーツを着ている。
毎年俺はパートナーは居ないし、必要もなかったから、出場していなかったのに、何故これを着ているのかは思い出せない。

何か、大切なことを忘れている気がする。

何だ?この喪失感は、心の何かとても大切な何かを失ったような感覚…今までにないほどの苦しさだ…。

何だこれは?病気か?

とりあえず寮部屋に戻る。
玄関にある鏡が目に入った。
なんだろうここに誰かが居た気がする。

毎朝健気に身だしなみを整えて、俺に照れたように微笑みかける…彼女は誰だ…?

鏡に視線をやっていると、自分の顔から何かがポツリとこぼれた。
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