玉座取りゲームを開始しよう
「ああ。お前にいい嫁ぎ先を見つけよう。ーーー乾杯」

互いのグラスが軽くぶつかる。国王は迷うことなくグラスに口をつけた。刹那、目が大きく見開かれる。

「な、何を……!?」

エレンは自身の持つグラスをテーブルの上に置き、床に倒れた国王の頰を撫でる。その瞳は星のように輝いていた。

「ご安心ください。この毒は安楽死用です。レイに盛ったものより楽に逝けるかと」

国王はそのまま目を閉じ、息絶えた。それを確認した後、エレンはワインを片付けて先ほどサインしてもらった書類を見る。そして、一枚目を破って捨てた。二枚目の書類にはーーー女性でも王位を継ぐことを可能とすること、そしてエレンが王になることを認めると書かれている。その書類には、しっかりと国王のサインがあった。

その書類を国王のそばに置いた後、エレンは叫び声を上げる。

「誰か!!誰か来て!!お父様が!!」

バタバタと複数人の足音が響く。エレンは口角を上げた。



それから一ヶ月後。エレンは今、綿密な刺繍が施された豪華なパンツスタイルの衣装を着て、真紅のマントを羽織っている。そして彼女はバルコニーに立ち、集まった国民に手を振っていた。彼女は今日、この国の王として即位したのだ。

「女王陛下万歳!!」

「エレン女王陛下!!」

国民が笑顔で女王誕生を祝福する。エレンは声高らかに言った。

「約束します!!私は皆さんを幸せにすると!!」

歓声が沸き起こる。エレンは白い歯を見せて笑った。その頭には、王の象徴である王冠が太陽に照らされて煌めいている。
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