二度目の永遠~ある夏にコロラドで見つけた牧場主との運命の恋~
そのときだった。
遠方から、一台の車がこちらに向かって走ってくるのが見えた。
乃亜はスマホの存在を忘れてその車に目を凝らした。あまりなだらかとは言えない一車線をかなりのスピードで走り迫ってくる……。
白い……トラックだろうか? 乗用車?
違う。いわゆるピックアップトラックと呼ばれる、日本の軽トラックにステロイドを与えて大きく太くゴツくしたような、アメリカで人気の車種だ。
それが見る間に乃亜に近づいてくる。もちろん一本道の一車線なのだから別に乃亜を目指していなくても、走っていればすれ違うのは当然……。
だけど。
乃亜は身構えた。ここはアメリカ、一般人が銃を所有できる国だ。ぼうっと突っ立っていていいのだろうか? 車内に隠れるべき? それとも助けを求めて手を振るべき?
白いピックアップトラックの走行速度は乃亜の想像以上だったらしく、後方に砂埃を巻き上げながら一分と経たないうちに目前まで迫ってきた。
(ど、どうしよう……!)
うろたえているうちに白いピックアップトラックは乃亜の手前で速度を落とし、少し距離を置いて……停車した。
エンジンを止めると、運転席から大きな人影が現れる。
ピックアップトラックは車高が高いから、その人物は飛び降りるようにして地面に降り立った。バタンと扉を閉めると、乃亜に向かって歩いてくる。
本当に大きな、大きな男性だった。
「なぜこんな場所に停まっているんだ?」