二度目の永遠~ある夏にコロラドで見つけた牧場主との運命の恋~

(な、泣かない……っ)
 震える指でスマホを開こうとしたそのとき、後方の白いピックアップトラックの扉がバンッと閉じられる音がした。
 乃亜は顔を上げる。
 サングラスの彼が、なにか大きな白いボトルのようなものを持ってこちらに戻ってくるところだった。

「え……と、それは……」
 彼はさっきと同じく、乃亜に許可を求めるようなことはしなかった。
 まだ開いたままのレンタカーのボンネットの前にくると、例の冷却水がどうのというタンクの蓋をひねる。
 相当熱を持っていたのだろう、開いた蓋と一緒に吹き出すような湯気が出た。

「液の種類が違うかもしれないが、生憎今はこれしかない。ひとまずはこれで動くだろう。エンジンがやられていなければ」

 そう言って湯気が落ち着くのを待つと、彼は手にした大きなプラスチックボトルから水色の液を注ぎ込んだ。
 なにかの魔法を見ているような気分だった。
 助けてくれている……のよね?

「ありがとう……ございます」
「どういたしまして」
 棒読みな感じではあったが、サングラスの彼は作業を続けながらそう答えた。
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