二度目の永遠~ある夏にコロラドで見つけた牧場主との運命の恋~
「た……多分そこだと思います。場所を知っていますか? カーナビによればこの道をまっすぐ行った先にあるはずなんですけど」
彼はすぐには答えず、冷却水の注入を終えるとプラスチックボトルとタンクの蓋をゆっくりと閉めた。
男性はしばらく無言で、なぜか硬い表情をしているようだったので、答える気がないのかと乃亜が諦めかけていたとき……彼はサッとサングラスを外した。
乃亜は息を飲んだ。
想像以上の美形が、そこにはいた。
もちろん、スタイルのいい長身と長い手脚と、サングラスで隠せない部分からすでにそれなりの偉丈夫なのだろうと想像していたけれど、これは。
吸い込まれそうになる灰色の瞳。
彫りの深い顔つきは男らしく、繊細さとは無縁の厳格さがあった。
おそらくダークブロンドと呼ばれる種類の、金髪と茶色の混じった髪は無造作に短く切り揃えられている。
服装は、初夏だというのにチェック柄の長袖にジーンズ、足元は硬そうな革のブーツだ。これは……例のつばの広い帽子こそ被っていないものの、あれだろうか。
カウボーイ。
それも、かなり魅力的な。
「その牧場になんの用がある?」
男の冷淡な声が乃亜を現実に引き戻した。
「えっと……」
質問の意味はわかったが、その口調があからさまに咎めを含んでいて、乃亜は口ごもった。