二度目の永遠~ある夏にコロラドで見つけた牧場主との運命の恋~
「他のご家族は……?」
「いないよ」
「こんなに大きい家なのに?」
それには答えず、邸宅の前に車を停めたダグラスは颯爽と外に降り立った。乃亜が慌ててシートベルトを外すのにまごついていると、助手席の扉が開く。
ダグラスは乃亜の太ももの前に手を伸ばし、かちりと素早くシートベルトを外してくれた。
「ありがとうございます……」
高い車高から降りるのを、ダグラスの腕が助けてくれる。
彼の手が、背中の中央より少し下あたりに触れて、乃亜は痺れに似たなにかを身体の奥に感じた。
後部座席にあった乃亜の荷物が出されて、邸宅のポーチに運び込まれる。
(えっと……従業員用のキャビンに直行じゃなくて? お宅に入れてもらえるの? それとも一時的に荷物だけ?)
あまり質問ばかり続けるのも失礼な気がして、乃亜はダグラスの行動を見守っていた。
荷物を運び終わったダグラスは、そんな乃亜に灰色の視線を向ける。
ふたりの目が合うと、ダグラスはおもむろに両腕を胸の前で組んで仁王立ちした。
「君をここに入れる前に、確認したいことがいくつかある──」
まるで乃亜を断罪するような厳しい口調だった。
「は、はい」
「君と親父はどんな関係があるんだ?」