二度目の永遠~ある夏にコロラドで見つけた牧場主との運命の恋~
乃亜の髪は日本人にしては淡い茶色で柔らかく、それだけがアメリカ人の血を引いていることを匂わせた。顔つきに関しては曾祖母春子の若い頃にそっくりだったが、春子自身が目のぱっちりした二重の可愛らしい顔つきのひとだったので、時々はハーフに間違われることもある。
(おばあちゃんはどうして今を選んだんだろう……)
もう今さら嘆いてもどうにもならないけれど、予定通りにいかないことだらけで誰かを恨みたくなった。
とはいえ最愛の曾祖母に怨念を持つ気にはなれず、もうすぐ百歳を迎える顔さえ合わせたことのない心臓発作で入院中の曽祖父はさらに無罪だ。
となると……浮かぶ顔はひとつ。
(ダグラス……ジョンソン・マクブライトか……。ジョンソンはミドルネーム? でも両方苗字っぽいけど……養子だから元の苗字を合わせたのかな)
もちろんダグラスにだってなんの罪もない。
向こうからしたら乃亜は、ある日突然、勝手に彼の牧場に乗り込んできた養父の血縁だ。普通、ようこそいらっしゃいませとはならないだろう。
でも、どうしてだろう……。
彼にはなにか、もっと暗い陰があるような気がした。
触れてはいけないなにか。
のぞいてはいけない、深層。