二度目の永遠~ある夏にコロラドで見つけた牧場主との運命の恋~
「ミスター・マクブライト。実は……せっかくお世話になるんですから、なにかお手伝いできることがあるかと思ったんです。それで……」
「君にできることはないと思うよ」
早っ!
「そんな、決めつけなくても……。わたし、結構なんでもできます。スポーツもしていたのでそれなりに体力もあります」
「そのスポーツとは?」
「バレエです。踊りの」
「ジーザス・クライスト」
「え?」
「なんでもない。それで? 俺とホセと馬の前でチュチュでも履いて踊ってくれるのか?」
「は……」
このひとは……。
これで乃亜がおののいてスゴスゴと引っ込むと思っているのだろうか? いや、確かに引っ込みたいけれど、乃亜にだって意地がある。根性が。そうでなければコロラドになんて来ない……。
「それがあなたの望みなら、ミスター・マクブライト、やってあげます。そんなにチュチュが好きなの?」
ダグラス・マクブライトはなにか聞き取れないうなり声のようなものを漏らした。
彼の乗っている馬が、ヒン、ヒン、と哀れっぽく啼いた。
「……そう言うなら、来てみるといい。仕事をやるよ。後悔することになると思うけどね」
乃亜は心の中でガッツポーズをした。