二度目の永遠~ある夏にコロラドで見つけた牧場主との運命の恋~
「馬に乗るときに足を守るためのものだ。長時間乗るときやロデオでブル・ライダーが履く」
ブル……雄牛!
雄牛がいるの? ここから歩いて行ける距離に? あの、西部劇でしか見たことのない、角の生えたごつい筋肉の塊みたいな凶暴そうな生き物が? まさか普通にこの牧場で草を食んでいたりするの?
「俺は、ロデオはしないよ。もし疑問に思っているなら。少なくとも今はもう」
「じゃあ、どうして……」
「奥にいる黒いのに乗るからだ。暴れることがあるから、君は近づかないでくれ」
「は、はい」
近寄れと言われてもできない……気がする。
乃亜は頬を赤らめたままうつむいた。ダグラスは腕を組んだままわずかに首をかしげた。
「──そんなティーンエイジャーみたいな反応をしないでくれ。処女でもあるまいし」
な──っ?
確かに、ちょっと刺激的な恰好をしている男性が目の前にいるからといって赤面している乃亜は子供っぽすぎるし、ダグラスからしたらあまり気持ちのいい反応ではないのだろう。それはわかる。
でも。
でも……。
「『ハルコ』はあれだけ手が早かったんだ。君だってそんなものだろう」