御堂先生は溺愛中
急に現れた声に凛はビクッと肩を震わせて、後ろを振り向いた。
「文化祭で必要な写真を撮ってるんです。」
凛は携帯の画面を見たまま御堂にそう言った。
体育祭のこと、結奈とのこと、
今の凛は御堂にきちんと合わせる顔がなかった。
「この学校内の好きな人、場所、時間、で写真を撮って展示するんです。」
「へえ〜、ここは大野さんの好きな場所ってこと?」
「いえ、ここは好きな時間です。…ここでうたた寝する時間が好きで…。」
そう言う凛に御堂は大野さんらしいな、と笑った。
「そうだったんだ。確かに俺が来てもよく寝てたね。」
笑いながらそう言う御堂に、凛は「見てたんですね…。」と返した。
「それで、好きな場所は?どこなの?」
「それは…。」
凛は既に好きな場所として撮る場所を決めていたが、
「秘密です。」
とだけ言った。