御堂先生は溺愛中

「わあ、これ大野さんのだ!」



そんな凛に気づくはずもなく、御堂は凛の展示を見つけると嬉しそうに声を上げた。



「ふうん…あ、これ大野さんがこの間撮ってた場所だね。…この間秘密って言ってた場所って、この渡り廊下?」



ここ何かあったっけ?と首を傾げる御堂に、凛は「秘密です。」と返した。




そこは凛と結奈が秘密の話をするときによく行く廊下で、御堂に好かれている疑惑があった時も、告白された時も、毎回ここで報告していた。



それ以前からよく使っていた場所だけど、とにかく思い出の場所だ。




「…あ、木下さんの写真だ。仲良しでいいね。」



御堂はそう言って柔らかく笑った。



「木下さんの展示にも、大野さんがいるね。」



御堂はそう言ってぎこちなくはにかむ凛の写真を指差した。



凛はその変な顔を人に見られたのが恥ずかしくて、押し黙ってしまった。



「これこっそり持って帰っちゃダメ?」



冗談めかして言う御堂に、「ダメです!」と勢いよく突っぱねた。



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