御堂先生は溺愛中
12.大野さんは暴走中
「先生に振られちゃった。」
文化祭が終わった後、結奈はそう清々しい笑顔でそう言った。
凛は複雑な気分のまま、「そっか…。」とだけ答えた。
先生と結奈に対して抱くこのもやもやした感情は、結奈の恋が終わった後も続いた。
「これで私の恋も終わり!」
そう笑う結奈に、凛は心が痛くなった。
それは結奈が無理して笑っているように見えるからでもあるが、それ以上に恋というものはいつか終わることに気づいたからだ。
結奈が振られて御堂先生との恋を諦めたように、先生もいつかは私との恋を終わらせる時が来るんだ。
私が気持ちに応えなければそうなるのが必然で、何もおかしいことではない。
それなのにそんな未来を想像すると決まって胸が痛くて、苦しくなるんだろう。
この時の凛はこの気持ちの意味も名前も分からなかった。