きっと、夏のこと

でも

電車が動き出す音に、

音楽が溶け込まないまま、

耳の中で浮いていた。



夏休み明けの校舎。


廊下は人で溢れて、


あちこちで名前が呼ばれている。



久しぶり、という声。


焼けた肌。


少しだけ変わった髪。



教室に入ると、


ざわめきが一斉に押し寄せてきた。
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