きっと、夏のこと
ボーカルは、一女の中でもすでに恋多き同期で、
歌詞を完全に自分のものにしたみたいに、ノリノリで練習を始めていた。
その様子に、私たちは顔を見合わせて、
負けじと一生懸命練習を重ねた。
二女のギターの先輩は、
去年まで私たちと同じ初心者だったらしく、
初心者目線で、驚くほど分かりやすく教えてくれた。
私たちは、目に見えるくらい成長していった。
初めての発表は、7月の夏休みライブだった。
お互いの苦手をカバーし合いながら、
なんとか一曲を完成させることができた。
「お疲れ様」
「ボーカルのおかげで助かったね」
「ね」
「次もコレサワかな?」
「だといいね」