きっと、夏のこと
「ねえ、気になる先輩と話せてるの?」
周りに人がいないのを確認して静かに彼女に話しかける。
「まだなの、」
「そっか、でもまだ明日もあるし」
「うん、でもさ!夜のレクの後は恋バナでしょっ」
「そうなの?」
「当たり前よ、そこで三女の先輩達から先輩の話聞けたらな〜」
「がんばってね、本当に応援してる」
「そんなこと言っちゃって、好きな人まだできてないの?」
彼女の質問に、今なら答えられそうな気がした。
私の中の牧田さんへの気持ちなんか空っぽになってるって思った。
「じ、実はね?」
「え!なに!本当に出てくると思わなかった」
「いやもう、過去のことだから話せるってだけ」
「過去ってどういうことよ」
「高校の時、一緒にイベント行ったじゃん。」
「うん、」
「その時、同じ班にまっきーさんって人いたの知ってる?」
「うん、わかるよ。まさかなんかあったの?」
「いや、なんもないんだけどね、連絡先交換して、いろいろアドバイスもらってたの、だからまた会えるかなって思って、このサークル入ったんだ」
「そうだったのね、全然知らなかった」
「言ってないもん」
「あのイベントの時、私のグループにいた人がまっきーさんかっこいいって言ってたから知ってたよ」
「やっぱ後輩にモテそうだもんね」
「だけど、普段は結構面倒見良いタイプじゃないみたいよ?」
「そうなの?」
「うん。先輩たちがいってたもん。でもはたから見てて、すごい仲良さそうだったし、まっきーに気に入られてそうだった」
「え、本当?」
「これは本当。でも連絡先交換したなんて結構脈アリじゃない?」
「い、いやあ、、。もう最近は全く話してないし」