きっと、夏のこと
そっかぁって彼女は呟いて、私たちは一瞬静寂に包まれる。
「まあ、憧れみたいな感じだよね〜、歳の差結構あるんでしょ?」
「う、うん、」
私はドキッとした。牧田さんといい感じに見えてたっていう事実に止まっていた何かが動き出しそうだった。
「ねえ、牧田さんのこと秘密だからね?ただの憧れだし」
「わかってるって、むしろ私の方が機密事項だからね?」
「もちろん」
歳の差があるから、憧れだったのかな。
自分に問いかけて、思わず首を振る。
初めての感情に嘘はつけない。
あれはきっと恋だった。
自分の感情に、いやこれも違うかなって首を振る。
いまもきっと恋してる。
このずっと叶わなそうな初恋は、途切れることを知らなそうだった。