きっと、夏のこと

「楽器は?」

「ギターです。牧田さんのギターすごいかっこよかったので、、」


楽器に誤魔化して、少しだけ感情を伝える。


「本当?それは嬉しいわ」


あまりにもまっすぐな、牧田さんの目を見れなかった。


牧田さんと何を話そうか、何なら質問していいかなとかいろいろ考えているうちに、私はまた呼ばれて「行ってきます」なんて言ってイベントに戻った。


私の中でどっちがイベントなのか分からなかった。





キラキラした顔の高校生達は本当に可愛らしかった。


あの時の私もきっとこう見えていたんだろうなって思いながら、いやって急いで否定した。


次に裏方部屋に戻ったのはかなり時間が経ってからだった。


裏方の一年生達が四年生と楽しそうに話していた。


その中に牧田さんがいないことに少しだけ安心してしまった。


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