きっと、夏のこと

「旧教育棟ってここ?」




集合場所は少し古めの建物で私たちは思わず目を合わせた。


今までのキラキラした雰囲気はいつのまにか消え、ちょっと不気味にすら思えた。


キーって高い音を立てそうな扉に 軽音 って、無機質な文字が見えた。



扉を押すと、少し埃っぽい空気が流れ込んできた。


ギターの弦がかすかに震え、誰かが小さく笑う声。


まだ始まってもいないのに、空気が少しざわついている。




「おっ、イベント参加してくれる子?

いくつかブループに分けてるから受付で確認して。」



私たちは声も出せなくて、精一杯うなずいた。


グループは一緒じゃなかった。

私は Group 1 とだけ言われて指示された場所に向かった。
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