凪渡くん、このままじゃ溶けてしまいます【完全版】
バイト終わり。私はカフェの前で壁に背中をもたれかけながら、ぼーっと時間を(つぶ)していた。

しばらくすると、バタンと扉が開いて仁くんが出てくる。


「あ、仁くん!」

「……白木、なんでいるわけ?」

「仁くんを待ってたの。聞きたいことがあって……あの、」



その瞬間、何故か私の手を仁くんが急に掴んだ。

そして、ただ掴んだまま離さない。







「仁くん?」






そう声をかけても返事はなくて、代わりに仁くんではない別の声が耳に届いた。








「あれ、莉帆ちゃん堂々と浮気するなんていけないね〜」






「凪渡くんっ! なんでいるの!?」






「カフェに迎えに来てあげたんでしょ。で、そっちは……前に公園の前で会ったことあるよね?」







凪渡くんが以前と同様に仁くんに警戒心MAXの視線を向けている。
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