凪渡くん、このままじゃ溶けてしまいます【完全版】

愛情表現しか求めてないけど

それからも校内で凪渡くんと話すことはなかった。

学年が違うことも、理由として大きいだろう。

でも、バイト終わりの公園で凪渡くんと会う日々は続いていた。

「りーほっちゃん。今日のメニューは唐揚げだって家政婦さんが言ってたよ」

凪渡くんが「はい」と私にお弁当を手渡す。

凪渡くんと色違いのお弁当箱、蓋を開ければ凪渡くんと同じメニューが入っている。

「ありがとう」

「もうそのお弁当箱も莉帆ちゃん専用みたいになってきたね」

「凪渡くんのお家の人は私に会っていることを知らないんでしょ? 家政婦さんは大丈夫なの?」

「家政婦さんは俺を小さい頃から見ている人で、俺の味方だから。それに家にもきっとバレていると思う。今はまだ何も言って来ないけど」

凪渡くんは前に「私を迎えに行くために家を出たい」「家の決めた相手じゃないと交際を認めてくれないのはどこの家も一緒だ」と言った。

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