凪渡くん、このままじゃ溶けてしまいます【完全版】
「そういえば、明日のおかずはチキン南蛮だって家政婦さんが言ってたよ」

「え……」

ついそう声に出てしまった。

「あれ、莉帆ちゃん。チキン南蛮苦手?」

「えっと、うん。ちょっとだけ……」

そんな私の言葉を聞いて、凪渡くんが「ふはっ」と吹き出すように笑い、私の頭を撫でていた手で私のおでこを軽くペシっと叩いた。






「ざまぁみろ」





「はぁ!?」





お弁当を食べ終わった凪渡くんがベンチから立ち上がり、こちらを振り返る。


「苦手なおかずはなくしましょうね、お子ちゃま莉帆ちゃん」


「っ! ばか!」


私の「ばか」にまた満足そうな顔をしている凪渡くん。

夜の公園で月明かりに照らされている凪渡くんは、どこか星みたいにきらめいていた。
< 43 / 134 >

この作品をシェア

pagetop