凪渡くん、このままじゃ溶けてしまいます【完全版】
「仁くん、今日のバイトで洗ったお皿の枚数いくつだと思う?」

「百枚くらい?」

「いや、もっとあったよ」

「わざわざ数えて洗ってたの?」

「いや、大体だけど……」

「じゃあ、俺の方が正しいかもだね」

「流石にそれはなっ……いや、あるかもしれないけど!」

「ははっ、なんだそれ」

仁くんも私に踏み込まないでいてくれるから、私も仁くんに踏み込まない。

だからいつも(おの)ずと、くだらない他愛のない会話になるのだけれど、それが嫌じゃなかった。

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