凪渡くん、このままじゃ溶けてしまいます【完全版】
「もし良ければ、お邪魔しても良いですか? でも、もう夕ご飯は食べてしまっていて……」


「莉帆ちゃん!」


凪渡くんに止められても無視して神坂さんにそう言うと、神坂さんは「じゃあ、デザートを準備しておくよ」と公園から去って行ってしまう。

神坂さんがいなくなった後、凪渡くんは私の頬を右手でむにっと(つま)んだ。

「莉帆ちゃんってば、勝手に何を言ってるの」

「だって、さっきみたいな凪渡くん新鮮だったし……」

「……はぁ、もう仕方ないから行くよ」

そう言って、凪渡くんが道案内をするように先に公園を出ていく。

私は慌てて凪渡くんの背中を追いかけて、パタパタと公園を飛び出した。
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