凪渡くん、このままじゃ溶けてしまいます【完全版】
凪渡くんが別のテーブルに料理を運んでいる間に、神坂さんがまた私のテーブルに近づいて来てくれる。

「杏仁豆腐、美味しかった?」

「はい……! 凄く美味しかったです」

「そっか、良かった。ごめんね、無理やり誘って」

神坂さんは申し訳なさそうに眉を下げた後、少し声をボリュームを落とした。

「凪渡、ちゃんと働いているよ」

「え……?」

「きっと高校とはイメージが違うかもしれないけど、こっちの凪渡も悪くないだろ?」

凪渡くんに聞こえないように神坂さんがそう言った後、ニコッと笑った。


「きっと君ももう分かっていると思うが、凪渡は良いやつだからこれからも仲良くしてやってくれ」


神坂さんがキッチンの人に呼ばれて、またすぐに厨房に戻ってしまう。

「じゃあ、またいつでも来てね」

「ありがとうございます……!」
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