凪渡くん、このままじゃ溶けてしまいます【完全版】

無理すんなよ

次の日。私はいつものバイト先のカフェで、別のバイトが入ったことを店長に説明していた。

川瀬さんはカフェのバイトがない日だけで良いと言ったが、仕事を覚えるまではそうもいかないだろう。

だから、店長に「別のバイトを始めるので、シフトに入れるのが少なくなる」と伝えた。

店長との話を終え、ほっと胸をなで下ろして部屋を出る。

「白木、また新しいバイト始めんの?」

「仁くん! うん、そうなの。だから、しばらくこっちのバイトは少なめになるから……ごめん、迷惑かけちゃうね」

「それは良いけど……」

仁くんが視線を下げて、何かを言いたそうにしているのが分かった。

そして、何かを決意して顔を上げる。

わずか数秒のことなのに、その時間がすごく長く感じた。




「白木。無理してねーの?」



どんなことにも絶対に踏み込まない仁くんだからこそ、よほど心配してくれていることが伝わった。

その気持ちが伝わってきた。
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