凪渡くん、このままじゃ溶けてしまいます【完全版】
「うん、大丈夫だよ」

「本当に?」

珍しく仁くんは引かなかった。

「うん、本当に」

「じゃあ、良いけど。無理すんなよ。こっちの仕事も、新しい仕事も」

「うん、分かってるよ。ありがとう」

仁くんはどこか納得していない顔で、「ちょっと待ってて」と言い、自分のロッカーから何かを取り出している。

そして、取り出した何かを私の手に握らせた。


「アメ、とチョコ?」


個包装のアメとチョコが一つずつ、私の手の上に乗っている。

「仁くん、くれるの?」

「別に。余ったから。もう一回言うけど、ぜってー無理すんなよ」

「あははっ、ありがとう」

「何笑ってんの」

「なんか仁くんって口数多くないのに行動力はあるし、口数少ないのに優しいよね」

「口数少ないって言い過ぎだろ」

「だって、事実だし」

いつもの会話の雰囲気に戻れば、いつもの雰囲気で仕事を再開する。

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